慧眼日記

慧眼のラジャ。リアルな日常。

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ハンデ?障害?普通ってなんだろう。

行き付けのコンビニがある。

ほぼほぼ、毎日そのコンビニに行きタバコを購入している。

別にどこのコンビニでもいいんだが、自宅の近所だから毎回そこでタバコを買う。

そこで、出会った「ある店員」の話だ。

その店員は「たかし」。これは、僕が脳内で勝手に呼んでいる名前だ。

名札はつけていない。ただ、なんとなく「たかし」っぽいから。

僕が仕事を終え、そのコンビニに行くと、だいたいたかしがいる。
別に、誰でも彼でもアダ名をつけているわけではないし、店員の顔をいちいち覚えているわけではない。

彼は特別なんだ。

たかしは、底抜けに明るく、ハキハキと元気いっぱいに仕事をしている。
声もやたらと大きく、彼がレジで接客していると店内に声が響き渡る。

そして、話し方がバカっぽい。

ここまで読んで、察した方もいるだろう。

たかしは知的障害者だ。

本人に聞いたわけでもないし、誰かがそう言っていたわけでもない。確証はないものの、明らかに普通の人とは違う言動で、そう判断した。

僕は彼が大好きだ。

彼の仕事に対するひたむきな姿勢。それは、僕に気持ちよく買い物をさせてくれる。

どんなに疲れていても、彼のがむしゃらな応対に心を癒された。

想像してみてほしい。深夜のコンビニで、元気いっぱいに「ありがとうございました!」と言われたら少なからずいい気持ちにはなる。

それに、彼と話していると純粋なモノに触れているような気がしてならない。

いつしか、僕がそのコンビニに行く理由が「たかしがいるから」になっていった。

そして、ある日の深夜。
店内には、若くてチャラいカップルがいた。

そのカップルをたかしがいつものように応対し、カップルはヒソヒソと話しながら退店していった。

「アイツ、キモくない?」

「絶対、障害者w」

その会話が聞こえた時、僕の内側から怒りが込み上げてくるような気がした。
たかしを侮辱された事への憤り。

まるで、薄っぺらい安いドラマのような展開。

もし、僕が神様ならあのカップルに悲劇を体験させたい。健康を奪い、健常者としてのプライドを奪い、地獄に落としたい。

すごく、イヤな気分だった。

しかし、たかしにも聞こえていたであろうカップルの雑言を彼は、まったく気にしているそぶりはなかった。

いつも通り、明るく元気いっぱいに仕事をしている。

そんな事があり、僕は帰路についた。

その出来事が脳裏に色濃く残り、たかしの事を

可哀想だな。と思った・・・。

そう思った瞬間、僕の中で疑問が生じた。

この「可哀想だな」という僕の気持ちは同情なのか?

根本的に、たかしの事を常人扱いしていない僕が彼に同情なんてしてはいけない。

それこそ、あのカップルと同じじゃないか。

いや、それ以下かもしれない。

あのカップルはたかしの事を「キモい」と言っていた。
この、キモいという言葉。この言葉は大人に向けられる言葉だ。

少なからず、あのカップルは、たかしの事を「大人」として見ていた。

当たり前の事だが、ここに僕との差がある。

僕は、たかしの事をキモいとは思わない。なぜなら「キモい」に価しないから。
そう、次元が違う。同じ土俵に立っていない。

子供に対して「キモい」とは言わないその感覚。

完全に「差別」していた。

彼を子供のような感覚で見ていた。

それは、なぜか?

たかしが障害者だからだ。大人には価しない。

僕の中で、半人前のたかしが一生懸命頑張っているという感覚だけがあったんだ。

見下げていたんだ。たかしの事を。

だからこそ、彼に対して「可哀想だな。」という言葉がフッと込み上げた。

情けない。

こんな時は、お酒を飲もう。浴びるように。

僕は、そのコンビニに戻り、缶ビール500mlを3本買った。

たかしの笑顔に包まれながら・・・。

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つづく。

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