慧眼日記

慧眼のラジャ。リアルな日常。

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友人の脇腹にシコリができた話

僕には、不摂生な友人がいる。

正直、僕は彼の事を良く思っていない。
かなり、クセが強い人物で、感情の起伏が激しいし、些細な事で怒ったり、すぐに不満を顔に出す。

見た目は大人。頭脳は子供。

その言葉がしっくりくる。

彼との付き合いは長い。10年くらいだろうか・・・。
若かりし頃、バイトしていた職場で彼と出会った。
辞めた後も、なんとなく連絡を取り合い、なんとなく飲みに行ったりした。

そして、気づけば10年の付き合いになっていた。

別に、彼と過ごしていて特段に楽しいわけではない。話が盛り上がるわけでもない。

ただ、なんとなく付き合ってきただけ。

最近そんな、友人から連絡がきた。
いつもなら、飲みの誘いだがこの日受け取ったメッセージは、それとは違った。

「脇腹にコブが出来た。ガンかもしれない。」

とりあえず、電話してその日のうちに会うことになった。
電話口では気丈に振る舞っていたものの、いざ対面すると【この世の終わり】という雰囲気を醸し出していた。

「病院に行け。」

彼に、かけてやれる言葉はこれしかない。

しかし、彼は言う。

これで、ガンか悪い病気だったら俺の人生は詰む。保険に入ってないし、収入もなくなる。
そうなったら、アパートも解約しないといけないしローンや借金も払えない。

ちなみに、彼は天涯孤独の身。

細かい事は分からないが、この世に肉親はいないらしい。

彼女もいなければ、頼れる友人もほとんどいない。

かける言葉がない。

僕ができる事は、沈黙する事。
いくら彼を慰めようと、激励しようと、結果は何も変わらないからだ。

全てはカネ。

僕がカネを持っていれば、万事解決する。

「お前が倒れても、カネの心配はするな。」

彼が死のうが生きようが、これで解決する。

しかし、おカネを持っていない僕に彼を助ける事なんて出来ない。

慰めたり、励ましたりする言葉は知っている。
知っているだけであって、今使うべきではない。

追い込まれた人間を救う為には、言葉ではなく行動が絶対的に必要。

なにもしてあげられない僕にとって、「病院に行け」と言うことしかできない。

しかし、彼は首を横に振る。

気持ちは痛いほど分かる。

真実を受け入れたくないんだ。現実から目を背け、「何もない」事にしたい。

見たくない真実。

都合が悪い事には目を背けたい。

しかし、悪病ではない可能性もある。
どちらかと、いうとその確率が高い。よくある話だ。

だが、万が一がある。

この万が一を引いたとき、彼は社会的に死ぬだろう。

病気で働けなくなって死ぬか、病気で死ぬか。

極論で言うと、僕には祈ることしかできない。

彼の健康に。

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つづく。

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