慧眼日記【gamble days】

慧眼のラジャ。リアルな日常。

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【29日目】印南さん、麻雀の話

これは、僕が雀荘で出会ったある男の話。

その男を僕はかなり前から知っていた。

ただ、知っていただけ。

他先輩の誕生日会でその男をちょくちょく見かけていたから。

そして、その男にはこんな噂があった。

「シャブ中」だと。

真相はわからないが、火のない所に煙は立たない。まあ、実際喰ってても絡みなどないからどうでもよかった。

だが、その男と卓を囲む事となる。

いつものメンバーが雀荘に集まった時、ナチュラルにその男がいた。仲間の1人がその男と知り合いで連れてきたという流れ。

話せばノリよく気さくなダンディーおじさん。つま楊枝みたいな眉毛と両腕に刻まれた悶々が印象的だった。

見た目はハードだが中身はマイルド。そんな人。

和気あいあいと局が進んだ。

そして、5~6時間経った頃だろうか。

ダンディーおじさんの様子がおかしくなる。その異変は彼が「ふーふー」と息を吹くようになって気付いた。

よくよく見れば手がプルプル震えている。

手牌・捨て牌がぐちゃぐちゃに乱れ、違う山からツモるしちょいちょい山を破壊。

さすがに、その卓にいた全員が彼の異変に気付き彼の一挙一動に注目するようになった。

しかし、きっちり勝負を仕掛けてくる。

なにより、彼が状態に入った時からほぼノータイムで打ち回してきていた。そして、バチバチに上がってくる。しかも、最初は理牌してたのにそれすらもしていなかった。

上がって理牌するみたいな。

結局、ふーふーに気付いた時から彼はずっとトップを取り続けた。

「○○さん、牌透けてみえてます?」

ふと、そう聞いてみた。

これはディスりである。

彼はふーふー言った後、ニヤリと笑った。

しかし、状態が悪化していく。彼のプルプルは激しくなりガクガクと痙攣する膝は卓下をガンガンと蹴りあげてくる。

そしてついに本人からギブアップ。

「ご、ごめん体調わりいからここで終わりで・・・」

彼は誰よりも早く帰路についた。

そのまま残った僕達の話題が「ダメ!絶対!」だったのは言うまでもない。しかし結局は、なんかの持病が出ちゃったんじゃないの?というあまり深く掘り下げない方向で結論付いた。

まあ、実際そうだよね。

確証なくして疑惑を抱くのは失礼だ。

そうして、その先輩は「印南さん」というアダ名がついた。
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以上。

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